450 Moto2
AMA SMX 2025
Round 2

Honda HRC Progressiveがセントルイスで両クラス総合優勝を挙げ、SMXプレーオフを掌握

us Dome at America’s Center
Honda HRC Progressiveがセントルイスで両クラス総合優勝を挙げ、SMXプレーオフを掌握

・ ハンター・ローレンスが1-3のモト成績で450クラスを制覇
・ 体調不良の中、下田丈がSMX 250クラス総合優勝を挙げ、ポイントリーダーに浮上
・ ジェット・ローレンスは450クラス総合2位で選手権リードを死守


AMAスーパーモトクロス(AMA-SMX)プレーオフ第2戦がセントルイスで行われ、Honda HRC Progressiveは両クラスを制し、全3戦のシリーズにおけるタイトル争いを掌握しました。ハンター・ローレンスは1-3のモト成績でキャリア2度目となるSMX 450クラス総合優勝を挙げました。一方、チームメイトのジェット・ローレンスは4-1の結果で総合2位となり、兄であるハンターに対して僅差ながら選手権リードを守りました。250クラスでは、下田丈が体調不良の中粘り強く2-2のリザルトを残し、総合優勝を挙げてレッドプレートを手にしました。この好成績はHondaにとって大きな一歩となり、チームはこの勢いを武器に、来週末のラスベガス最終戦へ挑みます。

ハンター・ローレンスはCRF450RWEを駆り、450クラスのモト1でホールショットを奪って、全周回をリードしました。序盤はケン・ロクスンからのプレッシャーを受けましたが、ハンターは徐々にリードを広げ、最終的に約7秒差をつけてフィニッシュしました。一方、ジェットはスタートに失敗し、さらに1コーナーでバランスを崩したことで、オープニングラップ序盤にはほぼ最後尾に沈みました。しかし、追い抜きが難しいコースで現チャンピオンの彼は驚異的な追い上げを見せ、1周目を14位で通過すると、レース3分の1を過ぎた時点で8位まで浮上。終盤には2位を争う三つ巴の戦いに加わりましたが、最終的には4位でフィニッシュ。それでも取り返しのつかない事態にもなり得たダメージを最小限に抑えました。

モト2ではジェットが本来の好スタートを取り戻し、ホールショットからリードを奪いました。ハンターは4番手発進から2周目にチェイス・セクストンをかわして3位に浮上。この時点で総合優勝が決定的となりました。ジェット、イーライ・トマック、ハンターは後続を引き離し、周回遅れのライダーによる影響でゴールは接戦となったものの、ジェットが逃げ切って勝利を収めました。ハンターは3位(次のライダーとの差は14秒以上)でゴールし、見事な総合優勝を達成。ジェットはこの日総合2位となりました。Quadlock Hondaのジョーイ・サヴァジーとPhoenix Racing Hondaのディラン・フェランディスも健闘し、それぞれ総合9位と10位を獲得しました。

250クラスのモト1では、下田が好スタートを切り、1コーナーのイン側から抜け出して2位に浮上しました。その後も体調不良ながらカワサキ勢3人からのプレッシャーをはねのけ、2位でチェッカーを受けました。

続くモト2では、CRF250RWEでホールショットを奪取。その後すぐにトム・ヴィアレに先行を許したものの、2位を守れば総合優勝には十分でした。体調面を考えれば、2位を守り切ることすら決して確証の持てる状況ではありませんでしたが、日本人ライダーは気力で乗り切り、見事2位を死守することに成功。この結果、下田は最終戦を前に重要な10ポイントのリードを手にし、絶好のポジションで最終戦に挑むことになります。

NOTES

・ セントルイスでのSMX第2戦を前に、Honda HRC Progressiveのジェット・ローレンス、ハンター・ローレンス、下田丈が金曜日のプリレースプレスカンファレンスに出席しました。セントルイスでの金曜日の活動は、多くのSMX大会とは異なり一般公開されませんでした。

・ イリノイ州フェアビュー・ハイツを拠点とするディーラー「Lou Fusz Honda Powerhouse」が、セントルイスのSMX戦でHonda HRC Progressiveに合流。CRF450RやCRF50Fを展示し、一日を通じてファンや顧客と交流しました。

・ Honda HRC Progressiveの3名のライダー全員がオープニングセレモニーに参加しました。

・ 450クラス総合予選ではジェットが1番手、ハンターが2番手となりました。Quadlock Honda Racingのジョーイ・サヴァジーは10番手を記録し、Phoenix Racing Hondaのディラン・フェランディスは13番手、サヴァジーのチームメイトであるシェーン・マケラスは16番手でした。ワイルドカードLCQ(ラストチャンス予選)では、Quadlock Honda Racingのディーン・ウィルソンが2位、Valley Motorsportsのジェレミー・ハンドが5位に入り、ともにナイトプログラム進出を決めました。

・ 250クラス総合予選では、下田が13番手を記録しました。Phoenix Racing Hondaのカレン・パークとRodbell Racingのジャスティン・ロッドベルがワイルドカードLCQでそれぞれ4位、5位に入り、ナイトプログラム進出を果たしました。

・ ジェットは450クラスの両モトで最速ラップを記録しました。

・ スーパーモトクロスのこれまでの3シーズンすべてで、ハンター・ローレンスは第2戦で総合優勝を挙げています。2023年のSMX初年度シーズンではイリノイ州ジョリエットで250クラスを制し、昨年はフォートワースで450クラスを制覇、そして今大会でも勝利を重ねました。

・ 今回の結果は、下田にとってSMX 250クラス2度目の総合優勝となりました。彼は2023年、別チームで参戦していた開幕戦シャーロットでも同クラスを制しています。

・ HondaはSMXプレーオフのまだ短い歴史の中で、プレミアクラス総合優勝の完全制覇記録を更新しました。これまでジェットが5勝、ハンターが2勝、そして2023年には当時Hondaに所属していたチェイス・セクストンが1勝を挙げています。

・SMX Nextプログラムでは、雨で中止となったシャーロット戦の決勝が金曜日にセントルイスにて実施され、Phoenix Racing Hondaのタイガー・ウッドが3位表彰台に立ちました。さらにその後土曜日に行われた通常スケジュールのSMX Next決勝では、6位を獲得しました。

・ジェットとハンターはレース後のプレスカンファレンスに出席しましたが、下田は体調不良のため出席を免除されました。

・Honda HRC Progressiveは今季最後のレギュラーシーズンレースとなる来週末の最終戦を前に、両クラスでレッドプレートを保持しています。450クラスでは2年連続でジェットとハンターによる劇的なタイトル争いが予想され、ジェットはハンターに6ポイント差をつけてラスベガスに臨みます(同大会ではトリプルポイントが付与されます)。さらに250クラスでは、下田がヘイデン・ディーガンに対して10ポイント差でリードしています。最終決戦は、ラスベガス・モータースピードウェイのザ・ストリップで開催されます。


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Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 96
Honda HRC Progressive
今日は良い一日でした。総合優勝を挙げられましたからね。勝利はいつでも最高の気分です。Hondaにとっても素晴らしい夜で、丈が250クラス総合優勝、私とジェットが450クラスで1-2フィニッシュを決めました。体調も良好で、自分の走りにも満足しています。そしてチームが注いでくれているすべての努力に本当に感謝しています。次はシーズン最終戦のラスベガスに挑みます。

Jett Lawrence
Jett Lawrence 1
Honda HRC Progressive
最初のモトは残念でした。ゲートで空転してしまい、このクラスのライダーたちには少しでも前に出られると、すぐに前を塞がれてしまいます。後方からの追い上げになりましたが、走りのフィーリングはとても良く、いいラインを見つけてリズム良く走れました。モト2では自分が思い描いた通りのスタートを決めてホールショットを奪い、その後はミスを抑えることだけに集中しました。そのときのトラックはより難しかったですが、ギャップを広げて勝ち切ることができました。総合2位で終え、6ポイントリードした状態でラスベガスに挑めるのはいい気分です。見応えのある最終戦になりそうです。

Jo Shimoda
Jo Shimoda 30
Honda HRC Progressive
タフな一日でした!体調があまり良くなく、熱もあったので、とにかくなんとかやり切ろうとしていました。良いスタートを切って80%程度の力で走り、無理をせず最後まで走り切りたいと考えていたので、今回の結果にとても満足していますし、来週末に向けて良い流れになったと思います。状況を考えれば、良い一日でした。

Lars Lindstrom
Lars Lindstrom -
Honda HRC Progressive
チームをとても誇りに思います!ライダーたちは素晴らしい走りを見せ、他のライダーたちの不運も味方につけたことで、両クラス制覇の大きなチャンスを手に、最終戦を迎えることができます!目標を達成するために全力を尽くします。


450SMX Standings

Pos.

Rider

Num.

Team

Constr.

Pts

1

Jett Lawrence

1

Honda HRC Progressive

Honda

91

2

Hunter Lawrence

96

Honda HRC Progressive

Honda

85

3

Eli Tomac

3

Monster Energy Yamaha Star Racing

Yamaha

75

4

Chase Sexton

4

Red Bull KTM Factory Racing

KTM

68

5

Cooper Webb

2

Monster Energy Star Racing Yamaha

Yamaha

67

6

Justin Cooper

32

Monster Energy Yamaha Star Racing

Yamaha

64

9

Dylan Ferrandis

14

Phoenix Racing Honda

Honda

48

10

Joey Savatgy

17

Quadlock Honda Racing

Honda

47

16

Shane McElrath

12

Quadlock Honda Racing

Honda

21

23

Dean Wilson

15

Quadlock Honda Racing

Honda

8

26

Jeremy Hand

68

Valley Motorsports

Honda

1


250SMX Standings

Pos.

Rider

Num.

Team

Constr.

Pts

1

Jo Shimoda

30

Honda HRC Progressive

Honda

92

2

Haiden Deegan

1

Monster Energy Star Racing Yamaha

Yamaha

82

3

Seth Hammaker

56

Monster Energy Pro Circuit Kawasaki

Kawasaki

78

4

Tom Vialle

16

Red Bull KTM Factory Racing

KTM

67

5

Nate Thrasher

41

Monster Energy Star Racing Yamaha

Yamaha

64

6

Levi Kitchen

47

Monster Energy Pro Circuit Kawasaki

Kawasaki

53

18

Cullin Park

59

Phoenix Racing Honda

Honda

18

23

Chance Hymas

10

Honda HRC Progressive

Honda

10


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