450MX Moto 2
AMA MX 2021
Round 6

ケン・ロクスンがモト2を制し今季4勝目を挙げる

us Spring Creek MX Park

AMAプロモトクロス選手権第6戦が、ミネソタのスプリングクリークで行われました。今大会はテレビ放送の都合により、タイムスケジュールが1時間早められ、さらに450MXが先にスタート、250MXが後にスタートという通常とは異なる走行順が採用されました。

ケン・ロクスンがモト2を制し今季4勝目を挙げる

早朝から始まった計時予選では、2回目のセッションでケン・ロクスン(Team Honda HRC)が2分07秒124を記録してトップ、チェイス・セクストン(Team Honda HRC)が2分07秒696で2番手となりました。

ところが、450MXモト1の1コーナーで転倒したロクスンに、セクストンが衝突するアクシデントが発生。胸を強打したロクスンはしばらく立ち上がることができず、レッドフラッグが出されてもおかしくない事態でしたが、オープニングラップを消化したトップグループが戻って来るまでに救助され、レースは続行されました。ロクスンはリタイアを喫しましたが、再スタートしたセクストンは1周目を21番手でクリア。中盤トップ10まで浮上するとベストラップを刻み、7位までポジションを上げてチェッカーを受けました。

450MXモト2のスタートラインには、メディカルチェックを済ませたロクスンの姿がありました。モト2のゲートピックはモト1のリザルト順になるので、この日のロクスンは1番目から40番手まで急落したことになります。不利なゲートからスタートしたロクスンでしたが、ホールショットのジャスティン・バーシア(ガスガス)を抜いて、1周目からレースリーダーとなりました。中盤までは1~2秒のマージンを争うバトルが続きましたが、ロクスンはバーシアの追撃を振り切って、優勝のチェッカーを受けました。セクストンはスタート6番手からポジションアップを図り、3位でフィニッシュ。総合4位(7位-3位)に入りました。

250MXクラス
ローレンス兄弟が総合4~5位に入賞

250MXクラスでは、ここまでジェット・ローレンス(Team Honda HRC)がレッドプレートを守ってきましたが、今大会にはアンラッキーな展開が待ち受けていました。

250MXモト1では、ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)がオープニング6番手につけましたが、ポイントリーダーのジェット・ローレンスはスタートに失敗し、14番手と出遅れました。凄まじい追い上げを開始したジェット・ローレンスは、レース前半を費やして兄のハンター・ローレンスに追い付き、8周目は4番手に浮上します。しかしトップ3からは10秒ほどのビハインドがあって、猛追撃もここまで。ジェット・ローレンスは4位、ハンター・ローレンスは5位でフィニッシュしました。

250MXモト2では、2周目に数台が巻き込まれるマルチクラッシュが発生しました。11番手スタートだったハンター・ローレンスは、その現場をすり抜けて6番手に浮上。しかしジェット・ローレンスは、転倒者に引っかかり12番手まで後退してしまいました。モト1同様の追い上げによって、ジェット・ローレンスはハンター・ローレンスの直後まで浮上しましたが、兄を抜くことができないままチェッカー。ジェット・ローレンスは総合4位(4位-6位)、ハンター・ローレンスは総合5位(5位-5位)に入りました。この結果ポイントリーダーがジャスティン・クーパー(ヤマハ)に入れ替わり、ジェット・ローレンスは6点差の2位から首位奪回を狙います。


Ken Roczen
Ken Roczen 94
Team Honda HRC
ミルビルのスプリングクリークにおける週末は、我々がものにするはずでした。予選では1~2位を独占して、ポールポジションを獲った私は自分にとってベストなスターティングゲートを選ぶことができました。ただ、ゲートからの飛び出しは申し分なかったんですが、1コーナーで打ちのめされてしまったんです。後続の誰かに脇腹をひかれて息ができなくなり、ろっ骨が折れていないか確認しなければなりませんでした。マシンもひどく破損してしまったので、再スタートするのはあきらめました。ひどいクラッシュだったし、身体の痛みもかなりあったんですが、モト2に向けて支度を始めました。ゲートピックが40番目になったんですが、その割にイン寄りで中央付近のまずまずのゲートが残っていました。理想的ではなかったものの、好スタートが決まってイン側に切れ込み、3番手、2番手、そして1周目にジャスティン・バーシアを抜いてからは、最後までレースをリードしました。ひどいクラッシュで身体を痛めた後だっただけに、すごくうれしかったです。あのビッグクラッシュの後にモト2で勝つなんて、なかなかできることではないので、この結果には満足しています。チャンピオン争い的には少々痛いリタイアでしたが、一方で大きなケガもなく次のワシューガルに臨めることをうれしく思っています

Chase Sexton
Chase Sexton 23
Team Honda HRC
第6戦ミルビルは、正しい方向へのワンステップだったことは確かです。予選結果も良かったし、バイクの感触も良好で乗れていました。モト1では1コーナーでケニー(ロクスン)と転倒したのですが、予選1~2位だっただけに残念でした。再スタート後は必死にばん回して、7位でフィニッシュしました。後方からの追い上げで相当な体力を消耗しました。モト2ではいいリズムを保ってコースを周回することができて、3位でフィニッシュ。総合成績では4位でした。いい傾向だと思うので、この流れを来週のワシューガルにつなげたいですね

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 41
Team Honda HRC
あまりよくない週末でしたね。自分自身が原因なのか、一日中バイクと格闘していて、前に出てトップ争いに加わるのは困難でした。もう少しゲートピックが有利だったらよかったかもしれませんが、最高のスタートは切れませんでした。振り出しに戻ってやり直しですね。細部まで見逃さないように再確認して、ワシューガルの2レースでベストを尽くせるよう努力します

Jett Lawrence
Jett Lawrence 18
Team Honda HRC
ミルビルにはとても気分よく、やる気満々で臨んだのですが、あまりいい大会にはなりませんでした。最初の予選は順調でした。2番手のタイムを出して、トップを狙っていたくらいです。すごく自信をもって臨んだモト1では、スタートで大失敗をしてしまいました。絶対に好スタートを決めたくて集中したんですが、気持ちが入りすぎてしくじったんです。自分自身が嫌になりました。中団あたりから4位まで追い上げたんですが、モト2ではもっといいスタートを決めたいと思いました。すべてがうまく行ったような気がしたんですが、ゲートがベストじゃなかったみたいで、まあそれはそれですね。トップグループの後ろまで来たところで、マルチクラッシュに遭遇したんです。直前まで分からなかったんですが、ピアス・ブラウンが見えたときは『ウソだろ!』って感じでした。避けることもできず、彼にまっすぐ突っ込んでしまったので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ケガなどしていなくて、なんとか来週のレースに出てくれたらと願っています。あのクラッシュで12番手まで下がってしまいましたが、あきらめずに6位までばん回しました。ベストな週末ではなかったけれど、気持ちをリセットしてワシューガルに臨みます。以前よかったセッティングに戻して、表彰台の中央に立って、レッドプレートを持ったポイントリーダーに楽をさせないようにしないといけません



投稿日