ケン・ロクスン(Team Honda HRC)は、2年半ぶりに訪れた当地で積極的なライディングを披露。決勝モト1のゲートピックを決める計時予選では、2分12秒552をマークして2位を得ました。なお、チェイス・セクストン(Team Honda HRC)は、療養のため2戦連続欠場です。
450MXモト1のロクスンは、ホールショットを奪って序盤からレースを引っ張りました。背後につけたディラン・フェランディス(ヤマハ)に対し、1~2秒のマージンを確保しながら快走。スタートから20分以上、ロクスンがリーダーを務めました。10周目にフェランディスに先行を許しましたが、ロクスンはクーパー・ウェブ(KTM)を15秒以上引き離して2位を守り、チェッカーを受けました。
450MXモト2では、ロクスンがスタート直後に転倒。足を負傷したためにリタイアを喫しました。ロクスンは今シーズン7勝をマークし、CRF450Rにポイントリーダーを示すレッドプレートを装着していた時期もありましたが、最終的にランキング3位を獲得しました。
250MX CRF250Rを駆るジェット・ローレンスが初めてのチャンピオンに輝く
250MXクラスでは、ジェット・ローレンス(Team Honda HRC)がハプニングを乗り越えて初タイトルを獲得。Hondaに2013年(イーライ・トマック)以来のチャンピオンシップをもたらしました。
250MXモト1は、決して順調な滑り出しではありませんでした。ポイントリーダーのJ.ローレンスが、1周目に転倒を喫して23番手まで後退。さらに2周目にも目の前でクラッシュしたマシンに衝突し、大幅なタイムロスを強いられてしまったのです。J.ローレンスは23ポイントリードでこの最終戦に臨みましたが、ランキング2位のジャスティン・クーパー(ヤマハ)がトップを走っていたので、逆転される危機に直面しました。しかしJ.ローレンスは、9周目にはトップ10まで到達。その後も着実にポジションを上げ、8位でフィニッシュしました。ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)は、7番手スタートから3位をゲットしました。
250MXモト2では、またしてもJ.ローレンスが試練を与えられました。1周目の転倒で13番手からの追い上げを強いられることになったのです。この最終レースがスタートした時点で、J.ローレンスには11ポイントの貯金が残っていたので、仮にクーパーが勝ったとしても7位以上に入ればタイトルを獲得できる状況。そのクーパーは2周目からレースリーダーとなっていましたが、J.ローレンスは3周目に7番手まで浮上し、さらにポジションアップを図りました。レースの折り返し点となる7周目に自己ベストラップを記録したJ.ローレンスは猛追撃を続けて、12周目にはトップ3まで躍進。終盤は単独走行でチェッカーを目指したJ.ローレンスは3位でゴールし、オーストラリア人として250MXクラス初のチャンピオンに輝きました。AMAプロモトクロスにおけるHondaのタイトルは、2013年以来8年ぶり。J.ローレンスは今シーズン最多のモトウイン8勝を挙げ、快挙を達成しました。